美容情報サイト Beauty Web(ビューティーウェブ)がお届けする今回のテーマは
“ネイルの厚塗りを改善する方法｜自然で美しい仕上がりに整えるポイント”
ネイルをきれいに仕上げたいのに、気づくと「厚塗り」になってしまう。
そんな悩みを持つ方は少なくありません。
セルフでもサロンでも、厚く重ねすぎたネイルは見た目が不自然になり、乾きにくく、持ちも悪くなってしまいます。
また、厚塗りは爪への負担も大きく、浮きや剥がれの原因にもつながります。
この記事では、ネイルの厚塗りを改善するための原因分析と、プロのように美しく仕上げるための具体的な方法を詳しく紹介します。
ネイルが厚塗りになってしまう原因を知る
まずは、なぜ厚塗りになってしまうのかを理解することが大切です。
原因を知ることで、塗り方を見直し、理想の薄づきネイルに近づけます。
塗布量のコントロールが難しい
セルフネイルで多いのが、筆に取りすぎたポリッシュをそのまま塗ってしまうパターンです。
ジェルやマニキュアの量が多いと、爪の根元やサイドに流れやすく、厚みのムラが出てしまいます。
塗る前に筆先をボトルの口で軽くしごき、余分な液を落とすことがポイントです。
硬化前のジェルが流れてしまう
ジェルネイルの場合、1度に塗る量が多いとライト硬化前に流れてしまい、厚塗りの原因になります。
また、指先を下に向けた状態で作業すると、重力でジェルが先端に溜まりやすくなります。
1層ごとに薄く塗り、硬化前に軽く指を上に向けることで、均一な厚みをキープできます。
凹凸を隠そうとして塗り重ねる
爪表面のデコボコやムラをカバーしようとすると、つい厚塗りになってしまいます。
ベースコートで爪の凹凸を整え、下地の時点でなめらかにしておくと、カラーを重ねる回数を減らせます。
厚塗りを防ぐベース作りのポイント
美しいネイルの仕上がりは、塗る前の「ベースづくり」で決まります。
爪の状態を整えるだけで、厚塗りを防ぎ、発色や持ちも良くなります。
甘皮処理で塗りやすい土台をつくる
甘皮が残っていると、根元にムラができて塗りづらくなり、厚く重ねがちになります。
お湯で指先を温めてから、ウッドスティックやプッシャーでやさしく押し上げ、余分な角質を取り除きましょう。
清潔な爪の状態を保つことで、ネイルが均一に密着します。
下記の記事「爪の甘皮ケアにニッパーは必要？メリットやキレイに処理できる方法」が参考になる内容となっておりますので、あわせてご覧ください。
爪の表面を整える
バッファーで軽く表面を整え、ツヤを抑えることで、ベースコートの密着が高まります。
この工程を丁寧に行うと、爪とポリッシュの間に空気が入りにくくなり、厚塗りを防ぐことができます。
ベースコートを薄く均一に塗る
ベースコートはネイル全体の仕上がりを左右します。
厚く塗るとその上に重ねるカラーも厚くなりがちなので、できるだけ薄く均一に広げるよう意識しましょう。
ベースを整えるだけで、発色が良くなり、重ね塗りの必要が減ります。
下記の記事「ネイルを美しく保つために欠かせないベースコートの種類と選び方」で詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。
カラーを美しく仕上げる塗り方
厚塗りを防ぎながら、カラーをきれいに発色させるためのコツを紹介します。
塗る手順と筆の動かし方を見直すことで、見た目の仕上がりが格段に変わります。
薄く2〜3回に分けて塗る
1度で濃くしようとせず、薄く塗り重ねるのがポイントです。
1回目は爪の形に合わせて全体をカバーし、2回目で色ムラを整え、3回目で完成度を高めます。
薄づきにすることで、速乾性が上がり、ヨレやムラの防止にもなります。
筆を立てずに寝かせて塗る
筆を立てて塗ると液が厚くなりやすいため、筆を寝かせてスッと動かすように塗りましょう。
爪の中央から根元、そして先端に向かって筆をすべらせると、自然な仕上がりになります。
カラーを乾かす時間をしっかり確保する
重ね塗りの際は、1層ごとにしっかり乾かすことが大切です。
乾かないまま次を塗ると、内側の層がヨレて厚くなってしまいます。
特にジェルの場合は、ライトで硬化する前に表面を確認し、流れていないかチェックしましょう。
下記の記事「ジェルネイルが固まらない原因と対処法を徹底解説！硬化の仕組みも紹介」も参考までにご覧ください。
厚塗りになってしまったネイルをリカバーする方法
塗っている途中で「あ、厚くなりすぎた！」と気づくことは誰にでもあります。
ですが、焦らなくても大丈夫です。正しいリカバー方法を知っていれば、ネイルをやり直さずに自然な仕上がりに戻すことができます。
厚塗りネイルを削って整えるときのポイント
完全に乾いた状態で、ネイルファイル（やすり）を使って表面を軽く整えましょう。
削るときは一定方向に動かし、力を入れすぎないよう注意します。
表面がなめらかになったら、上からトップコートを薄く塗り直せばツヤが復活します。
修正前に確認したい注意点
まだ乾いていない段階で削ったり触ったりすると、ヨレや凹凸の原因になります。
指で軽く触れて跡がつかない程度まで乾いてから修正するのがポイントです。
また、ジェルネイルの場合はトップを削る際にベース層まで削らないよう、ファイルの角度に注意しましょう。
上から塗り直す場合のコツ
表面を軽く整えた後、トップコートではなく透明なベースジェルを薄く重ねると、表面がフラットに整います。
その上からトップコートを重ねると、ムラを目立たせずに自然なツヤが出ます。
厚塗りを無理に落とさず、段階的に整えるのがリカバーのコツです。
トップコートで仕上げの厚みをコントロール
ネイルの仕上がりを美しく見せるトップコートも、厚く塗りすぎると重たい印象になってしまいます。
仕上げの段階で「ツヤを出す」「厚みを抑える」バランスを意識しましょう。
トップコートは1度塗りが基本
厚みを出すために何度も重ねると、見た目が不自然になります。
1度塗りでも十分なツヤを出せるタイプを選び、爪の先端まで丁寧に塗りましょう。
エッジを軽くコーティングする
爪先のエッジ部分に軽くトップコートを塗ることで、剥がれにくくなります。
ここを丁寧に仕上げるだけで、全体の印象が締まり、厚塗り感を抑えられます。
ツヤ感を調整するアイテムを使う
マットタイプやセミグロスのトップコートを使うと、厚塗りでも自然な質感に仕上げられます。
季節やファッションに合わせて質感を変えることで、同じデザインでも印象を変えることができます。
下記の記事「トレンドネイルは質感で決まる！マットトップコートで叶える理想の仕上がり」もあわせてご覧ください。
ネイルの厚塗りを改善するためのケア習慣
厚塗りを防ぐには、日々の爪のコンディションを整えることも欠かせません。
爪が乾燥していると、塗布面が 凸凹になり、ムラや厚みの原因になります。
爪の保湿を習慣にする
ハンドクリームだけでなく、ネイルオイルを使って爪の根元（キューティクル部分）を保湿しましょう。
潤いがあるとベースの密着が良くなり、厚塗りせずともきれいな仕上がりになります。
ネイルオイルについては「指先から美しさを育てる│ネイルオイルと甘皮ケアで叶える極上の保湿」で詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。
定期的にオフして爪を休ませる
ネイルを続けると、爪の表面が弱くなり凹凸ができやすくなります。
1〜2週間に一度はオフ期間を作り、爪をリセットすることで、次の仕上がりも美しくなります。
下記の記事「ジェルネイルをお休みするタイミングは？お休み期間の補強方法について紹介」もあわせてご覧ください。
適切な照明で作業する
暗い場所で作業すると塗りムラが見えにくく、厚塗りの原因になります。
自然光や白色LEDライトの下で塗ると、液の量や色のバランスが確認しやすくなります。
シーン別に見る理想的なネイルの厚みと仕上がり
ネイルの理想的な厚みは、デザインや使用目的によって異なります。
すべてを薄く仕上げるのが正解ではなく、場面に応じた“美しい厚みのバランス”を理解することが大切です。
ナチュラル仕上げに適した厚み
ナチュラルネイルでは、爪本来の透明感を生かした薄づきが理想です。
ベース・カラー・トップをそれぞれ1層ずつに抑えることで、清潔感があり指先が軽やかに見えます。
オフィスや日常使いには、この程度の薄さが上品で好印象です。
オフィス・フォーマルシーンでの上品ネイル
控えめなツヤと滑らかなフォルムを出したい場合は、トップコートをほんの少し厚めにするのがおすすめです。
光を均一に反射することで、整った手元の印象を与えます。
ただし、根元やサイドは厚くならないよう注意し、中心に向かって厚みを持たせると自然に見えます。
トレンドデザインをきれいに見せる厚みバランス
マグネットネイルやミラーパウダー、3Dデザインなど、立体感を楽しむデザインはある程度の厚みが必要です。
ただし、ベースを厚くするのではなく、デザイン部分のみを立体的に仕上げるのがコツです。
全体を均一に厚くしてしまうと重く見えるため、バランスを見ながら部分的に調整しましょう。
厚塗りを防ぐための道具選び
使う道具の種類や品質によっても、厚塗りになりやすさは変わります。
自分に合ったツールを選ぶことで、仕上がりの精度が格段に上がります。
筆先の形と硬さに注目する
平筆タイプは液を広げやすく、厚みを均一に保てます。
筆が硬すぎるとムラが出やすいため、やわらかくコシのある筆を選ぶのがおすすめです。
ジェルの粘度で仕上がりが変わる
粘度が高すぎるジェルは厚塗りの原因になります。
初心者の方は「中粘度〜低粘度」のタイプを選ぶと扱いやすく、薄く塗ってもムラになりにくいです。
ベースとトップのブランドを統一する
異なるブランドを混ぜて使うと、硬化や密着のバランスが崩れ、ムラや厚みの原因になることがあります。
同じブランドで揃えると相性が良く、仕上がりが安定します。
厚塗りを防ぐための練習方法とセルフチェック
厚塗りを改善するためには、実際に何度も塗って感覚をつかむことが大切です。
特にセルフネイルの場合、筆圧や液量のコントロールは一度で完璧には身につきません。
練習の際は、透明なチップや練習用のネイルプレートを使うのがおすすめです。
実際の爪に塗る前に筆の動かし方や液の広がりを確認できるため、失敗が少なくなります。
また、仕上がったネイルをスマートフォンのカメラで撮影してチェックするのも効果的です。
肉眼では気づかない厚みやムラが写真だと見えやすくなり、自分のクセを客観的に把握できます。
とくにサイドや根元部分の厚みを確認すると、次回の塗り方をより改善しやすくなります。
まとめ
ネイルの厚塗りは、少しの意識で改善できます。
塗る前のベースづくり、塗布量のコントロール、乾燥時間の確保。
この3つを丁寧に行うだけで、仕上がりが見違えるように変わります。
厚く塗るよりも「薄く均一に仕上げる」ことを意識して、軽やかで上品なネイルを楽しみましょう。
毎回のネイルを丁寧に仕上げることが、爪を健やかに保つ一番の近道です。